エピソード4 「猪之助登場!  困難案件なんかないって!!」

(登場人物)
 佐々木仁之介(大花県税事務所 副所長)
 上田猪之助(大河町住民生活課 主任)
 川井雪男(横浜市税務局 最高顧問)
 前江進蔵(大河町町長)   
 渡海野勝弥((株)丸三忠商事 開発部チーフマネージャー)

猪之助から電話がありました。

(猪之助)「師匠! さっき、全国研修会で「ゴルフ場公売案件」をテーマに講師をやってほしいという依頼があったんです。研修講師やったことないし。練習したいので、大花県税事務所で研修会やってもらっていいですか!?」

(仁之助)「練習のために県税事務所が研修会をやれるわけがないだろう!!


翌月、猪之助講師を迎えて大花県税事務所滞納整理研修会が開催されました。(笑)


数年前・・・


(町長)「猪之助。例の破産した会社のゴルフ場滞納案件どうなった」

(猪之助)「町長!?  代表取締役と連絡が取れなくなって。先行抵当権者の丸三忠商事も債権を放棄しないんです」

(町長)「解決できない案件なんかないと言っていたよな」


困ったときのネットワーク。地方公務員有志による交流掲示板に書きこんだところ、滞納整理界の大御所である横浜市税務局の川井雪男最高顧問からレスポンス。


(川井)「猪之助くん、久しぶり。民法に権利者が時効の援用を代位できるという規定があるよ。俺はやったことがないから、うまくいくかどうかはしらんけど。信じる者はだまされる(笑)」


なるほど、時効期限は過ぎているから、権利者の大河町が滞納法人に代わって援用することで時効成立か。これで抵当権者の丸三忠商事に勝てる!!

猪之助、即座に実行


丸三忠商事、即座に反応

(渡海野)「開発部チーフマネージャーの渡海野と申します。当社は支払い督促を送っていますので時効は止まっており、時効期限は過ぎていません」


さあ、どうする猪之助! 

(田舎の町職員vs都会の大手商社マン 対決のゆくえはいかに・・・

この続きは、新潟税務協会研修カリキュラム№4「困難案件はない!! ~つぶれたゴルフ場が1億円で売れました~」  受講をお待ちしています)


令和4年11月某日

「お昼のニュースです。大河町の養鶏場で鳥インフルエンザが発生し、飼育する鶏15万羽の殺処分が開始されました。この養鶏場はゴルフ場の跡地を大手食品会社の系列企業が・・・」 (終)

(この連載は100%の事実によるフィクションです。実在する団体、人物とは関係ありません)

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